
工事部 / 佐藤
風の丘。これは、その土地の地形と密接な関係があります。
日立市みかの原に建つこの家の敷地は傾斜地となっています。おなじみ『傾斜地に建つ家』です。
しかも、この基礎の位置からもわかるように斜面が空にせり出したような場所になっています。谷から吹き上がってきた風がこの せり出した部分に ぶつかるようにして通りぬけていくのです。その風は基礎の上を心地よくぬけていきます。
しかもこの家の山側にはアプローチ道路があります。つまり、家の谷から見て反対側はその道路幅に相当する空地となっているため障害物が無く、風はさらによくぬけていくのです。
このように、前方のせり出した地形と後方の空地。このふたつの条件がそろうことによって、吹き上がってきた風が通りぬけやすくなるというメカニズムなのです。
この風がぬけるということが、人が暮らす家の敷地条件としてはとても重要なことなのです。
なぜならば、風がぬけていくことで夏は涼しく、エアコンなどの光熱費を安く抑えられます。また、窓を開けることで自然の換気が充分にできますので家の躯体や内装が長持ちします。当然、カビなどの発生も抑えることができます。
これに関連し、花屋を経営している私の知り合いが興味深いことを言っておりました。花を店内に閉め切った状態のままにしておきますと花に元気がなくなってしまうのですが、表と裏の窓を開けて風がぬけるようにしてあげますと、その花はまた元気になるのだそうです。
特に元気のなくなった花はテラスなどのよく風のぬける外部に置いておくのだそうです。そうすることで、再び花は元気を取り戻すのです。
窓開けと花の移動は欠かすことができないのだそうです。
花も植物とはいえ、生命体という意味では人と共通する部分もあると思います。科学では証明されていなくとも、風のぬけない住環境が人にとって良いものではないだろうことは容易に理解できることと思います。
次回は、家を建てる敷地としての土地と風との関連をテーマにお話したいと思います。


コンセプト



























